とりあえずやってみた

とにかくやってから、考えます

おいしいチョコレートの作り方は、「まったく甘くない?」

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チョコレートの世界にハマることにしてみた。

(第3回)

 

カカオ豆がチョコレートになるまで

 原産地から出荷されたカカオ豆が、工場に入荷された後、実際のチョコレート製品になるまでの過程です。

 

原料の受け入れ


発酵、乾燥を終えたカカオ豆が生産国から船で運ばれ工場に届きます。

 

選別


悪い豆、石、砂などの異物を取り除きます。
異物を取り除いたカカオ豆は品種ごとにサイロに貯蔵され、次の工程に送られます

 

焙煎(ロースト)

概要 

ロースターという機械でローストします。
100度から140度の熱を加え、カカオ豆独特の香りと風味を引き出していきます。


カカオ豆はコーヒー豆と違い、焦げる寸前でとめなければならないため、非常に難しい作業になり、そのため、工場でどんなロースターを使っているかは企業秘密なんですね。

 

主なロースト法は2つ

 

豆ロースト法
皮を取り除かずにそのままローストします。

 

ニブロースト法
カカオ豆を粗く砕き、皮(シェル)をとりのぞいた身(カカオニブ)の状態でローストします。


分離

豆ロースト法でローストしたカカオ豆を粗く砕き、皮(シェル)と身(カカオニブ)に分離します。


この作業をウィノーイング(風選)といい、この装置をウィノワといいます。


磨砕(すりつぶし)

ウィノーイング処理で取り出されたカカオニブは、細かくすり潰され、ペースト状のカカオマスになります。


カカオニブは繊維質で非常に固く、様々な装置で粉砕していきます.


この過程で、カカオニブに含まれれるココアパウダー(油脂)の存在により、固体のカカオニブは粘度のある液体になります。


できたカカオマスはタンクに貯蔵され、チョコレートやココアの原料になります。


製品の品質により、複数のカカオマス(カカオの品質やロースト条件の違うもの)をブレンドすることもあります。


搾油(プレッシング)

プレシングによりココアケーキとココアパウダーに分けられ、ココアパウダー、ココアバター製品ができます。


混合(ミキシング)

カカオマスに砂糖、ココアバター、ミルクなどを混合し、製造するチョコレートのレシピ(配合)に応じて各原料を混ぜ合わせていきます.


微細化

複数のロールで構成された「レファイナー」という機械で生地を微細化します。


この工程によりチョコレート粒子が20ミクロン以下になります。


一般的に、人間の舌は粒子の大きさが20ミクロン以下だと、ざらつきを感じないので、この大きさに微細化することで、舌触りがなめらかなチョコレートができる、というわけなんですね。

 

レファイナー(業務用)

 

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(画像引用:ROYCEのサイトより)

 

作業中

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(画像引用:大東カカオのサイトより)

 

 

精錬(コンチング)

コンチェという機械でチョコレート生地を長時間(12~24時間くらい)練り上げていきます。

(コンチェ=撹拌)

 

某超高級チョコはこの作業を70時間やっているという噂も

(真偽は不明)

超高級チョコがなぜ「超高級」なのかといえば、「手間のかかり方」がハンパない、ということのようですね。

 

 

(コンチェ:業務用)

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(画像引用:オサ機械株式会社)

 


調温(テンパリング

ココアバターを安定した結晶にする作業です。

 

充填

デポジッターでチョコレート生地を型に流し込みます。


冷却

冷却コンベアにのせて冷やし固めます。
最初ゆっくり冷却していき、第2段階で強制冷却し、チョコレートの固化を促進していきます。


冷却の最終段階で、若干の温度上昇を行います。


温度管理をしっかりすることで、「ファットブルーム」「シュガーブルーム」(後述)を防ぐことが出来るのです。

型抜き

デモールダーという機械でチョコレートを型からはがします。


検査

人間の目で形、ツヤなどおかしなところがないかチェックします。


梱包

アルミ箔やレーベルで梱包しダンボールに詰めていきます。


出荷

チョコレートの品質を安定させるため、温度管理した倉庫で一定期間熟成させます。

 

以上の過程を経て、チョコレート製品の完成になります。

 

カカオ豆の状態から、チョコレートを作るのにはこれだけの工程があるのです。

家庭での手作りチョコもそれぞれのポイントをおさえていけば、美味しいものが出来上がりそうです。

 

さて、今回の記事に関する「チョコレート検定」の過去問です。

 

(2016年)

問040 ローストの説明として誤っているものは?

 

1.豆ロースト法とニブロースト法がある
2.コーヒー豆のようにしっかりとローストする
3.ローストによって生じる香氣成分は1000種類以上あり、相互関係については完全にわかっていない
4.100〜140℃の熱を加えてローストする

 

問047 舌でざらつきを感じない大きさは何ミクロン以下か?

1.20ミクロン以下
2.40ミクロン以下
3.60ミクロン以下
4.100ミクロン以下

 

今回の解答も記事の中にありますよ。

 

今回は以上です。

 

ありがとうございました。

 

前回の記事

 

gogojuggler1969.hatenablog.com