gogojuggler1969.hatenablog.com
前回からの続きです。
この時点での仕事に対する考え方は
・会社にはいい人ばかりいるわけではない
・変な人に絡まれるよりは、むしろ無視されるくらいがいい
・120時間(24時間×5日間)連続勤務を経験した
・仕事的に正しいことをしたとしても、自分が評価されるとは限らない
となっております。
それにプラスして、
しばらく遊んでいたので、所持金が少なくなっていた。
ということも追加されます。
次はコンビニで働くことになりました。
職種の希望は特にないので、ちょっとでも高い給料を、ということで選んでみました。
(これもある意味危険な考え方です)
最初は、夜の10時から朝の9時まで。
週4か5勤
時給は1000円でした。
(別に割増はなかったので、深夜手当含む、だと思われる)
最初にもらった一ヶ月分の満額の給料は手取りで20万くらいだったと思います。
まあ、アルバイトとしては悪くないでしょう。
ただ、とにかくやることが多いし、繁華街だったので、酔っぱらいとか、イキがってるお兄ちゃんとか、めんどくさい人も結構いたので、なれるまでは何かとストレスのたまる職場でした。
最初のころは、無茶振り的な仕事のやらせかたでした。
しばらくして、結局オーナー、店長もやれるようなレベルの仕事の量ではない、というのがわかりだしてから、自分に対する仕事の評価が上がっていったように思います。
(あんなきついことをこなしていたんだ、くらいの認識のようでした)
そして、1年位働いたときに、オーナーから「店長をしてみないか?」という打診をされました。
自分が出した条件は給料のみ。
ちょっと嫌な予感もしていたので
「月40万くれたらやる」
と断られるのを前提に言ってみたら、あっさり「いいよ」という返事でした。
これで逆に自分が引けなくなってしまいました。
完全に固定するとやる気を無くすので、固定+月間売上に対する歩合、3ヶ月ごとの棚卸しのロス対策として毎月3万円ずつオーナーに納める。棚卸しのロスが多ければそのまま返却なし、少なければ3ヶ月ごとに9万円を返す。
ということになりました。
(棚卸しは毎回、80万くらいロスが出る)
結局店長は4年やりましたが、毎年2月は売上がさがるので、(平均日販が悪いわけではないが、単純に日数が少ないため)毎年2月は、手取り28万くらい、最高は月47万だったとおもいます。
(ボーナス的なものはない)
給料的にはいいと思います。
問題は労働時間。
休日に関する取り決めをしていなかったので、こちらでシフトを調整して勝手にいくらでも休んでいいことになっていました。
ただ、オーナーは自分に結構な金額を払っているという意識が強いらしく、バイト募集の広告費みたいなものを露骨にケチるのです。
さらにバイトの初任給(?)を最低時給にしているので募集しても問い合わせがほとんどなく「いつもあと3人位ほしい」という状態でした。
あと、最低時給で募集すると「ろくな人が来ない」のです。
当時、面接もしていましたけれど、履歴書とかちゃんとしているのは10人にひとりくらいです。(学生以外含む)
一番ひどい人は、履歴書に住所と名前のみで学歴すら書いていない、ということもありました。
人がいないので仕方なく採用しても、無断で休んだり、初日から言うことをきかなかったり、なかなか大変でしたね。
昼休みに「銀行に行ってきます」と言ってそのまま逃亡したやつもいました。
この事はバイトレベル(正社員の採用ではない)の面接の勉強になったと思います。
特に「無断で休む」は学生に多くて、自分の労働時間が半端ではない原因の一つでした。
そのときの最悪の勤務状態は
・3ヶ月間、24時間連続の休み無し
・ある時
24時間勤務
→ 12時間休み
→ 48時間勤務
→ 8時間休み
→ 36時間勤務
→ 8時間休み
→ 24時間勤務
→ 12時間休み
→ 24時間勤務
→ オーナーが来てようやく解放
こんなこともありました。
いつもなら人をヘルプしてもらうため
(オーナーが2店舗やっていたので)
オーナーに電話をしても、なんだかんだ面倒くさがって交代の人をよこさなかったのですが
(単発の24時間勤務はザラ)
このときばかりは
「いま、人をよこさなかったら、次おめえに会ったとき本気でぶっ殺す」
と、自分がブチ切れてようやくオーナー本人が自分の店に来たのでした。
オーナーは自分の顔を見て、なにかさすがにやばいと感じたようで、「すぐに帰っていい」と自分に言ったのですが、自分のほうは「一旦座ろうか」と座ったら立ち上がれなくなり、机に2時間突っ伏して、床に10キロの米袋を枕にしてさらに4時間寝て、ようやくアパートに帰ったのでありました。
その後、自分はこの店を辞めるのですが、辞めた直接の理由は体力的なきつさよりも精神的にきつい「舐められ方」を感じたからでした。
どうも、オーナーも、もう一つの店の店長も、そして自分の店のバイトの人たちも自分のことを
(こんな状態でよくやるわ・・・)
と思っていたようです。
(実際に話しているのを聞いている)
自分としては
(自分が貧乏くじを引いたとしても、周りがやりやすくなるならそれでもいい)
という気構えはありましたし、給料もそこそこもらっていたのでなんとか頑張っていたわけです。
特にオーナーからは
「おまえを『だし』にして儲けようと思っていた」
と、面と向かって言われたこともありました。
自分がきつくてもヘルプに来なかった理由がこのあたりなんでしょう。
もうこのオーナーに見切りをつけて、辞めることにしましたが、正直にいうとこの時点では、「仕事を辞めてとにかく休みたい」という感情しかなかったのです。
しかし、実際辞めてみると・・・
自分の留守電にかつての店の人たちからの電話がたくさん録音されていました。
(当時、携帯はまだない)
「やぐらさんがいなくなって店の雰囲気が変わった」
「いま、とにかくやりづらい」
こんな感じです。
自分が辞めた後、もう一つの店の店長がスライドして新しく店長をしているようでした。
でも、もう直接関係ないのでそのままにしておきました。
たまに家にいたとき電話がかかってきて直接話してみましたら、かつてのバイトたちからの「悲痛の叫び」が相変わらず続いています。
このときの自分の感情を正直に言うと
(自分がいるときになぜ助けてくれなかったのか?)
(状況が変わってから人に助けを求めるのは違う気がする)
ということ。
おそらく、彼らの言うとおりにこちらがなにかしら助けてやれば、感謝されるのかもしれません。
しかし、そういうことをしてやってまたその人達にとって「平穏な日々」がもどるとまた
(やぐらが特にいなくても・・・)
となります。
その人に対する感情は、基本的には状況がどうであれ変わらないはずです。
いなくなってから評価しだすのは、フェアじゃない気がします。
その後、自分はそのコンビニの本部の管理職からの依頼で、いくつかの店の応援に入りました。
当時は、どの店でも欠員が多かったのです。
自分に対する仕事の評価としては、どこの店でも「こんなに仕事する人は初めて見た」と言われました。
逆に言うと
「おっ。この店すげー」
と自分が思う店は「ゼロ」だったということです。
とある店に深夜勤務で入ったときに、ちょっと怪しい感じがしたので、「さきいか」とかの珍味コーナーをひっくり返してみましたら、「賞味期限から6ヶ月経過してるもの」とか出てきまして、
全ての在庫をチェックすると、珍味コーナーの店内の在庫の3分の2がアウト、ということもありました。
(日付が新しいものを前に突っ込むため)
通常であれば、廃棄の登録をすれば捨てています。
しかし、あまりに量が多いので朝まで保留にして、引き継ぎの人に説明してからにしようと思いました。
次の日の朝、店長らしき人が出勤して事情を説明したときの顔が未だに忘れられません。
「こんなに賞味期限切れがあるのか」
というのと
自分に対する
「(なんじゃこいつは?)」
という表情です。
(あとで、本部の人から『この間応援に来た人は何者なんですか?』とその店長が言っていた、と実際に聞いている)
6ヶ月くらい、その本部の人からの要請を受けていろんな店舗に行くという、所属未定のフリーのコンビニ店員みたいた妙なことをしておりました。
ただ、精神的にはストレスがたまっていた、というのが正直なところ。
いろんな店で「ちゃんとしてあげよう」というつもりで仕事していましたけれど、どうも「姑が嫁にいちゃもんをつけてる」ように感じている人もいまして、
(純粋にありがとうと言ってはもらえないんだなあ)
と、思っておりました。
心理学的に言うと
「自己承認欲求の強い状態」
です。
もっというと
「自己承認欲求をこじらせた人」
です。
自分のことをなんとか認めてもらいたいのです。
コンビニ時代、ボロボロになりながらもやっていたのは
「頑張ってるね」
の一言が欲しかっただけのような気がします。
振り返るとこの考え方も
「ブラック企業に入りやすい考え方」
です。
コンビニ時代はこれで終了。
この時点での考え方、感情をまとめますと
・会社にはいい人ばかりいるわけではない
・変な人に絡まれるよりは、むしろ無視されるくらいがいい
・120時間(24時間×5日間)連続勤務を経験した
・仕事的に正しいことをしたとしても、自分が評価されるとは限らない
・さらに、過酷な勤務時間を経験した。 ← NEW
・自分を認めてもらいたかった。 ← NEW
・お金は、頑張りさえすればそこそこ稼げる ← NEW
前回書きました
「自分の中に『間違った』自信のようなものが芽生える」
「自分の中の最低基準がどんどん下がる」
という意味がおわかりかと思います。
続いて、パチンコ屋、不動産営業と続きまして、さらに『自分の中の最低基準』が下ります。
また心理的に
「自分を認めてもらいたかった」
ということが、地獄への第一歩になります。
つづく
前回はこちら
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続きはこちら
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